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共栄堂のカレー

共栄堂@神保町

やっぱり神保町のお昼には欠かせないわねえ、と、てくてく。路地から地下に降りるようにお店のページに案内があったので、探してしまった。何のことはない、靖国通りに面している。螺旋階段で地下におりていくアプローチが素敵。

でも。。。

落ち着かないお店だった。お客を回す、という言葉が浮かんでくるほど、自分がオートノミーの次々繰り出されるコマの一つとしての機能をになわされているように感じた。てきぱき、とか手際よく、とかお客に志向したホスピタリティーよりも、いかに多くのお客を捌くかの効率性を素朴なメッセージとして受け止めてしまう。
厨房、レジのそばの席というのも運が悪かったかもしれない。店の人たちの大声が音の暴力のように耳を襲ってくる。「ご婦人」とか「紳士」とかお客を呼ぶ言い方も、こうなってくると「老舗」としての一つのアリバイのように感じられてしまった。

で、肝心のカレーはというと、ご飯はおいしかった。でもカレーは好みではなかった。カレーらしくない、とりとめのない、漠然としたピリッとした、いわれてみるとカレーかな、というふうだった。たしかに「ぴりっ」の部分はさわやかな刺激ではあったけど、塩味もこくも物足りなかった。カレーソースが少なくてあるいはごはんが多くて、というのもあったが、最後は白いごはんになってしまったのもさびしかった。

ボクのようにお盆休みの観光客がものめずらしさに期待を膨らませて訪れるには歴史と雰囲気を兼ね備えたお店だろう。
これで900円は日常のランチとしては惜しい。

で、ついでにあのあたりを歩いていると、なあんだ、きょうはラドリオは営業していたのだった。
by e3eiei | 2009-08-15 00:34 | 食べたもの 神保町界隈 | Trackback | Comments(0)
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