六本木 中國名菜「孫」@国立新美術館近くの路地
美術館でジャコメッティを見たあとでお昼を食べるべくこの古い路地を歩いた。たぶん路地は古いが驚くほど食べもの屋さんが充実している。入口にテレビに出たことが宣伝してあったりする。 階段を下りると目を引くのは巨大な金魚蜂で、鉢の中は水草も石もなく澄んだ水だけが張ってあり金魚が涼しげに泳ぐ。店全体の設えも中華風で、椅子に対して背の高いテーブルに中国語を話す老人たちが食事をする様子は、台湾映画を見ているようだ。たぶんご亭主の孫さんという方だろう、ご老人達のテーブルに掛けて頭を寄せて話し込んでいらっしゃる。 さて、ランチメニューを検討すると日替わり定食がおいしそうだが、限定30食となっていて、ラストオーダー近い遅い時間帯ではもうない。点心セットは3名以上となっている。わたしは「清湯」という言葉に惹かれて温かい麺を、連れはあんかけチャーハンを注文する。 食事はとてもおいしい。スープも、細麺の味わいも、やさしく染みいるようでいい。滋味というだけではなくより洗練されたうまく言語化できないうまみがある。卓上には胡椒ほかの調味料は一切置いてなくて、これで食べ切りなさいという自信のひと椀なんだろう。具のバランスとしては海老の多さに対して野菜がささやかで、好みから言えばもっと野菜を! である。 とはいうものの、このやさしい味わいは好きだ。 連れのあんかけチャーハンも、とてもいい味わいだそうでこれだけの量を飽きずに食べられると感心している。 食事のおいしさも、内装や著名な(と後に検索して知るところとなる)料理人を含めアミューズメント要素も満載の、都心観光地らしいお昼であった。 温かい麺は1300円、あんかけチャーハンは小さいスープと香の物付きで1600円。
by e3eiei
| 2017-08-31 23:27
| 食べたもの
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